読書

高学歴大工集団を読んでみました。

更新日:

本のタイトルとは裏腹に、
興味深く面白い内容でした。

大工に限らず職人には、低学歴の人も多かった。
昔は、中卒や小学校すら行っていないと言う人もいた。

いつの時代からか高卒や大卒の職人も増えて来ました。

大工は、職人の中でも難易度が高い仕事なので、
なりたいと言う人は、少なかったように思います。

よくあるのは、親が大工だから自分も憧れてとか、
逆に親が大工で仕方なく跡を継いだと言うような、
ケースが多かったような気がします。

そもそも大卒のリクルート求人に、
大工職人見習いなど無いに等しかった。

その流れを変えたのが平成建設さんであるようです。

昔は、現場の職人と言えば、
わりと低学歴の人の仕事と言うイメージもありました。

私の知人にも大卒で職人見習いになった人がいましたが、
周りの人達から、何で大学まで出て、
そんな仕事やってるんだ?と言われることも多かったそうです。

昔は、大卒から、はじめるには、
遅すぎると言う印象もありました。

中卒の人が職人見習いからはじめて、
大卒の人の年齢になる頃には、
もう、一人前の職人になっていたり、
独立する人もいる頃です。

でも、悪い方の仕事を引退した後、
大工だったり、その他の
職人になる人もそれなりいました。

だから、本来は、はじめるのに年齢など関係ない。
遅咲きでも歓迎してくれる会社は、何処かには、ある。

平成建設さんの学歴重視と言う考え方は、
少し引っ掛かる所ではありますが、
本物の腕のある大工は、IQが高くないとならない
と言った事情もあるようです。

中卒でもIQが高い人は、いるでしょうけど、
探すのが大変ですからね。最初から、
そう言う人が集る求人の仕組みは、
従来の大工の業界では考えられなかったと思います。

建設業の現場作業員の求人は、
若くて健康であれば、誰でも雇う
と言うイメージがありましたが、
平成建設さんは、採用に関しては、
かなり厳選されているようです。

でも、学歴重視もさることながら、
一番見ている所は、人柄であるそうです。

実際問題、大工を目指しても辞めて行く人も多い。
厳しいからと言う事情もあると思いますが、
難しくて理解できないと言う事情もあると思います。

だから高学歴の人を選んでいるのは、
一部では批判の声もあるかもしれませんが、
難しいことを呑み込める頭も必要な部分もあるのでしょう。

類は友を呼ぶと言いますか、
同類のような人が集ると、
同じような人を呼び込む。

従来の建設業の人とは、
違う質の卵の人を集めて、
育成されているような気がしました。

それに低学歴で職人になりたい人は、
平成建設さんでは無理でも、建設業界では、
受け入れてくれる会社も多いです。

また、以前から言われていたことですが、
本当の腕のある大工は、減少する一方です。

この本にも書かれてありましたが、
現場でプラモデルのように組み立てるだけで、
家が完成する仕組みが出来上がっている。

それだと技術も身に付かないし、
家を建てる仕事をしているのに、
大工ではなく、ただの作業員になっている。

また、大工に限らず、職人の世界では、
何故か昔から、たいした腕がないのに、
自分の腕は、一流だと思い込んでいる、
勘違い職人と言うのも多くいる。

営業と違って目に見えた結果が出ずらいから、
そうなっているのでしょうか?
低学歴の人が多いから気づけないのでしょうか?

職人は、個人プレイのように見えて、
チームプレイの要素も結構ありますから、
口だけ、やかましい勘違い職人だと周りの人が苦労する。

そう言う人が上司だった場合、
意味のない厳しさで技術は、
身に付かないし、余計な苦労ばかりが増える。

だから、弟子入りするには、
本当に腕のある人を選ばないとならない。

その点、平成建設さんには、既に、
そう言う職人さんが揃っているようなので、
問題ないでしょう。しかも、自分の上司を
自分で選べると言う仕組みもあるようです。

平成建設さんでは、10年ぐらいかけて、
本物の腕のある大工を育てられているそうです。

今の時代に10年は、時間をかけ過ぎだろ
と思うかもしれませんが、本物の技術を身に付けるには、
それぐらい時間を要するのかもしれません。

これは、中々、他の会社では、真似できない、
平成建設さんの強みでもある。

また、大工だけでなく鳶や型枠や左官屋など、
1人で何役も出来る多能技能工の
職人を育成されている。

これがあるから、外部の人間を待つ手間も省ける。
自社内で、ほぼ、すべてのことが完結する。

本の内容としては、素晴らしかったです。

しかし、この本は、平成建設の社長さんが
書かれていますが、社員の声までは、分かりません。

お客満足度と言う言葉がありますが、
社員満足度は、どうなのか?気になる所です。

社員さん達が、本当に満足しているのであれば、
この本に書かれてある通りの素晴らしい会社だと思います。

会社が大きくなると社長の目の行き届かない部分で、
大なり小なりの問題が起きていることもあるでしょう。

そこに、すぐに気づいて改善されているのか、
中々、気付かずに放置されているのか、

それは、分からない。分からないですが、
恐らくは、すぐに気づいて改善される
仕組みも、確立されているようには思います。

また腕のある大工は、稼げて、
腕のない大工は、稼げない。

そのような声もありますが、
必ずしも、そうでもない。

秋元さんの父親も腕のある大工でしたが、
会社は、倒産されたそうです。

逆に腕のない大工でも稼ぐことは、
上手いと言うこともある。

家を建てる時には、稼ぐことは下手でも、
腕のある大工を選びたいですね。

勿論、腕もあって、稼げる大工もいる。

金持ち大工と貧乏大工・・・

そして、秋元さん自身は、大工ではなく、
トップセールスマンを長くされていたようです。

この本を読み終えて、平成建設の社長である、
秋元久雄さんは、アイデアマンで、非常に、
頭が柔らかい人だなぁと言う印象を持ちました。
そして、私は、秋元さんの考え方が、とても好きです。

スポンサーリンク



-読書

Copyright© 思考の治療院 , 2021 All Rights Reserved Powered by STINGER.